copy_right

sc_bt

−そもそもの話、インヴァランスって、一言で言うと個性がめちゃくちゃやかましい会社だなと思っていて。で、個性的な人とか、そういう社員さんを紹介してくれませんか、ってことで、その中に小島さんがいらっしゃるという。

それぐらいのテーマじゃないと僕、選ばれませんからね。

−で、インタビューなんですが、なんで、この会社に決めたんですか。

仕事の内容はなんでも良かった、なんて言っても大丈夫ですか?

−全然いいです。全くあけっぴろげの話のほうが。興味なかったらないで、それは別にいいじゃないですか。

僕はそもそもアイドルが大好きで、大切な趣味 なので、ある程度ライブにたくさん行けるぐらいのお金がもらえて、駅からも近くてとか、そういうところばかり重視してました。でも、最終的に何か目指してないと結局は続かないだろうなって思ったので、皆で頑張ってるっていう雰囲気があるこの会社にしました。

−その雰囲気っていうのは、例えば就職活動中に説明会とかで感じました?

社長の話や言葉もありましたし、この会社は、就職活動で社員の方と触れ合う機会が多かったので、そういう意味でも感じやすかったのかもしれないです。

−他に同時で見ていた会社は、どんな会社がありましたか。

僕は特にこれがやりたいっていうことが無かったので、市役所とか県庁とか、公務員ですね。あとは、ライブ運営をするイベント会社ですね。

−内定は、もらえたんですか?

5社ぐらいですね。公務員とイベント会社と同業がもう1社っていう感じで。

−公務員決まってたんですか!

そうですね、一応。

−蹴っちゃったんですね。

とりあえず親を安心させるなら地元の公務員かなと思って、一応、受けたんですけど。で、結構そっちに行く気はあったんですけど、東京ってこんなに大きい街で楽しいじゃないですか。一回だけ勝負させてくださいみたいな感じで親に言って。もう、バンドマンみたいなノリで。

−ちょっとまだ帰りたくねえなっていう。

東京にはアイドルも多いし、という理由もありましたね。

−今、小島さん、ものすごい重要なことをおっしゃっていますよ。公務員を蹴って、いわゆるベンチャー企業ですよね。

先入観かもしれないですけど、公務員という安定した職で、休みもある程度あって、のほほんと暮らしていくのか。それとも、安定はしていないかもしれないけど、公務員よりも場合によってはお金がもらえて、変わったことが出来て、挑戦的に生きるのか、どうするか、というのは誰でもあると思うんですよ。で、僕は東京に残りたいという思いもあったので、ちょっと挑戦してみようかなっていう道を選びました。

−軽く言いますね。

そうですかね。

−ご自身的には、あんまり重く捉えてはいなかったんですか。

そうですね。親を安心させるか、ちょっとわがままを言うかぐらいの感じでしたね。

−中央大学出身ですよね。地元でしっぽりみたいなのも、それはそれで良かったんじゃないですか。

まあ地元も帰ったら帰ったでいい街だなと思うし、親の近くにいられるし、友達とかもいるし、楽しいとは思うんですけど、東京でしか出来ないことってあるんじゃないかなと思って。それこそ、こんなにたくさん会社があって、人がいて、アイドルがいる。 東京って世界ナンバーワンの経済都市ですから、敢えて離れる理由はないですね。と、カッコつけてみたりもして。

−でも、地元もありかなってさっきおっしゃってたんですけど、ほとんど、そのつもりだったみたいなことを。

そうなんですよね。周りが結構、公務員とか、大手企業に就職する人が多くて、自分もそういう流れに乗って、とりあえず公務員の勉強をして、企業はとりあえず適当に受けてっていう。とりあえず公務員になっておけばっていう気持ちも結構あったんですけど、いざ決める時に、やっぱりこの先のことを真剣に考えて、もうちょっと東京にいたいなっていう思いが出てきたって感じですかね。

−それ決断されたのはいつぐらいなんですか。

インヴァランスには5月に内定をもらっていて。公務員の面接を受けたのが10月だったんですけど、公務員の面接を受けて結果が出る前に決めました。もう、落ちても、受かっても、どうでもいいや、インヴァランスに決めようと。

−5月に内定が出て10月。でも、一応、受かってはいて。でも、いざ受かったってなったら、ちょっと考えてしまいませんか。でかい選択肢がポーンって出てきたみたいな感じだと思うんですけど、別にブレなかったですか、そこは。

そうですね、そこはブレなかったですね。

−親御さんは、なんておっしゃっていましたか。

不動産会社って、そんなにイメージ良くないんですよね。それこそ僕らの親世代はバブルの時のイメージがあるんですかね。なので、できて10年ちょっとのよくわからない、しかも不動産会社に行くなんて、しかも、営業なんで、歩合とかで収入も安定しないでしょ、というところで、だいぶ反対されましたけど。ただ、僕、大学出てきた時もかなりわがまま言って、最終的に親の言うことを聞かずに、ケンカ別れして出てきた経緯があって、どうせ何言っても聞かないんでしょっていうスタンスではありましたね、親は。

−小島さん、わがままなんですね。

やりたいと思ったらやっちゃうほうだとは思いますけど。ただ、自分がなんで、こういうところにいたいのかっていう思いは伝えますね。

−それは、さっきおっしゃったような、こんな東京で、大きいところで、まだオレは何もしてねえみたいな。

あと、ちゃんと努力をしてるんだよっていうことは示します。それこそ大学進学の時も、東京のこの大学の、この学部に受かったら、もう絶対に行かせてみたいな感じで。逆にそこじゃなきゃ、名古屋でもどこでもいいからっていうところで、自分が本気なんだよっていう思いを示しましたね。大学の成績とか、ちゃんと勉強して、ちゃんと東京でやっているんだよっていうところは見せていました。

−ちょっと話変わるんですけど、アイドル歴はどれくらいなんですか。

アイドル歴。最初にライブに定期的に行き出したのは、中学1年生ぐらいです。その時は親にチケットを買ってもらって行ったのが始まりなんですけど。

−アイドル好きな理由って何ですか。可愛いから、みたいな?

当然それはありますけど、ライブが楽しいのが一番ですかね。仲間同士の交流とか。アイドルって総合芸術 と言われてるのはご存知ですか?アイドルってそんなに歌が上手い子が集まっているわけでもないし、ダンスが出来る子が集まってるわけでもないんですけど、誰かが作った曲とアイドルの可愛さとかダンスとかとファンの掛け声があって、やっと一曲が成立するらしいんですよ。確かにって思って。じゃあ、僕らも場の雰囲気を作ってるんだな、って思ったら、ハマってしまいましたね。

−アイドル遍歴で言うと、そのあと、どうなっていきますか。

大学生になって東京に出てきてから色んなアイドルが、地元で会えるアイドルと比べものにならないほどいて。そこで色んなアイドルのライブも行ってみて、大学1年生の時から、地下アイドルとかも人気だったので、そっちにも顔を出すようになりました。

−お前ら絶対知らんだろ、みたいな地下アイドルっていますか。

いますね。その地下アイドルグループに中に推しメンの子がいたんですけど。インヴァランスは不動産会社なので、皆、宅建の試験を受けるんですね。入社前の、10月に宅建を受けてって言われて受けに行ったんですけど、前日に勉強しても、そんなに変わらないだろうと思って、そのアイドルのライブに行って、推しメンの子とツーショットの写真を撮ってもらって、それをお守りにして試験を受けに行きましたね。試験日も、皆が直前まで勉強している中、僕は写真を眺めてニヤニヤしていました。

−それぐらい近しい感じの。

地下アイドルっていうのは、そういうレベルですね。写真の裏にメッセージ書いてもらって。「今日は来てくれてありがとう。試験頑張ってね♡」みたいな。日付とサインと、表にはシールとかでデコレーションしてくれたりとか。

−さっきの話へ戻すと、東京に残る・残らない、公務員かベンチャー企業か、みたいな選択肢があって、その前は、大学は東京みたいな。東京にいると決めた理由なんですが、親御さんに言った、言ってないはさておき、アイドルというところの原因は何%ぐらいあるんですか。

6割、7割ぐらいはありましたね。

−ほとんどじゃないですかっていう話になりますね。

8割ぐらいは最低あったかもしれないですね。

−2割はさっき言ったような感じの、このまま、しっぽりっていうのもなぁ、とか。こんな大きい街で、っていうことですね。

親も気付いていたと思いますけど、全然。

−で、アイドルオタクというのか、そういうコミュニティに突っ込んでいって、そこで営業を展開しているという、なかなかなお話があるんですが、それはどういうことなのか、ちょっと説明して頂いていいですか。

初めて成約頂いたお客様がアイドルオタクの友達 だったんですよね。普段はアイドルの話ぐらいしかしないんですよ。でも話してみると、お給料の使い道がアイドルぐらいしかないという人も結構いらっしゃって。アイドルにお金使い過ぎて、貯金があんまり出来ない、みたいな人もいらっしゃるんで。僕らがやってる不動産投資に一番マッチしてるような層はアイドルオタクなんじゃないかなって、ちょっと思っていて。ガッツリ営業をかけるというよりは、仲良くなったところで、機会があれば、自分はこういう仕事をしてるんですよと話すと、興味を示してくれる人もいるので、軽く内容をお話しすることは、今まで結構ありましたね。

−その最初に成約になったっていうお客様って、どういう方なんですか。

20代前半の方で。

−その人にも、今と同じような流れで、自分はこういう仕事をしていてっていう話をして。

たまたま、ライブ終わりにご飯を食べに行って、どういう仕事してるのって聞かれて、こういう仕事してるんだけど、結構、面白いから色んな人に話してるんだよね、ぐらいの感じで話したら、詳しく話を聞きたいと言ってくれた、という流れですね。

−どこでライブやってたんですか。

あれは、どこだったかな、川崎とかかな。ライブで盛り上がって、のど乾いて、コーラ飲みたいなっていう話になってファミレスに行って。

−ライブハウスの近所の。

そうです。

−そこで、こういう仕事しているというお話をされて。

そのお客様は、お給料も良くて、お給料の使い道はアイドルしかないから、お金をどれだけ使ってもなくならないんだよね、みたいな感じのことを言っていて。じゃあ、貯めたら、と。

−で、それいいじゃねえかみたいな感じで、わりとトントン拍子ですね。

そうです。もう、商談一発目で決めて頂けました。僕も正直、アイドルにしかお金使わないっていう気持ちは、わかりますし。

−仕事に繋げてますね。ちょっと話は変わって、営業って得意ですか。

僕、そんなに営業が得意だと思ったことはないですね。入社前から、そんなに。どっちかって言ったら数字上げられないタイプなんだろうなって思ってましたね。

−よく入社しましたね(笑)。

まあでも、結局、人とコミュニケーションを取らないと、どの仕事も出来ないし、すぐ辞めて転職するにしても営業経験があるということは大きいと思うし、どこの会社にも行けるんじゃないかなと思って。あとは、会社の雰囲気とか、上昇志向があるところが結構気にいっていたので、まあ、1回はこの会社で営業を頑張ってみようかなって思いましたね。

−この会社に決めた、一番のポイントってなんですか。

飲み会が楽しかった、ですかね。

−人ですね。でも、もう一方の天秤には公務員っていうのがあるわけじゃないですか。そこと比べた時に……。

あのー、うちの父親も公務員やってて。

−よく許されましたね(笑)。

公務員で、いい父親で、とても尊敬していて。仕事が終わって、帰ってきて、ビール飲んで寝て。週5はそれで、週に1回テニスに出かけて、すぐ帰ってきて、適当に一日を過ごすっていう感じで、まあ、平凡で良いっちゃ良いのかなと思いましたけど。いや、僕はもっとはっちゃけたいなと思って。地下アイドルのように。

−平凡より熱狂を選んだっていう感じですね。

そういう平凡さって年を重ねれば、嫌でもついてくるものだと思うので、まだ年齢が若いうちは楽しみたいな、と思いましたね。

−アイドル好きですみたいな話って就活中もしていたんですか。

ガンガンしていました。趣味は何って言われると、それぐらいしかないんで。

−インヴァランスは、アイドル好きであることを、普通に受け入れてくれましたか。

そうですね。どういうアイドルが好きなのとか、どういうところでやってるのとか、今度、連れていってよ、ぐらいのところまで聞いてくれたりして。全然、気持ち悪いとか、そういうのは全くないし。

−他の会社の反応とは違いました?

他の会社はなんか、ああ、ハマってるんだね、ぐらいで話を止める人が多かったですね。

−インヴァランスは結構、食いついてくる。

めっちゃ、食いついてくれましたね。

−人に興味がすごくあるんですかね、ここの会社の人たちっていうのは。

すごい絡んできますからね。お互いがめっちゃ絡み合ってます。

−普通の会社だと「営業マンが商談の時に、私はアイドルが好きです、みたいな話をするんじゃない」、とか言いそうだなと思うんですよ。あるいは、公務員だとしても「行政の人間がアイドルが好きで、とか言うんじゃない」みたいな。それが逆に、アイドルを会話のネタにして、事実、成約頂けたり、そういう場所で営業につながるということを、それをこういう採用にかかわる場面で言ったり、人事が学生に言っちゃうぐらいなんで、ものすごく個人や個性を承認する会社だなっていう感じがするんです。この現象って、冷静に考えたらすごいと思いませんか?

そういう挑戦心を後押ししてくれる会社なんですよね。むしろ、予定ないならアイドルのライブに行ってくれば って言ってくれるんで、逆に僕が恐縮してしまうくらい。

−すごいですね。昼間は真面目なサラリーマンを装って、プライベートな時間に行くっていうのは、よくある話だと思うんですけど、そうじゃないんですね。名刺にアイドル好きって書いてあってもおかしくないですよね。純粋にいい環境だなと思うんですよ、どうですか。

僕も当然ながら、ここが1社目なので、他の会社がどうとかって、あんまり考えたこともなかったんですけど、でも、恵まれていると思いますね。

−だから、何でこの会社に入るって決めたんですか、って聞いたのは、そういう正直な理由だったり、本心を封印しなくても良さそうだと感じたからなのかなと。

確かにそれはあります。自分らしく、どんな人でも受け入れてくれそうな会社だなと思いました。それこそ、僕みたいなオタク気質の人も社員の中にもいましたし、どちらかと言ったら、あんまり喋らなさそうだなっていう人もいましたし、ゴリゴリの体育会系の人もいましたし、普通の、いい感じの人もいますし、色んな人がいるなっていう中で、懐が深いというか、面白そうだなと思いました。

−個性のたまり場みたいな感じですね。

そうですね。

−事前アンケートで、「ご自身を一言で表すとするなら」っていう質問項目を設けさせて頂いていたものの、ここ、空白だったんですが、あらためて何だと思いますか?

「オタク」、なんじゃないですかね。

−そうなりますよね。けど、アイドルを諦めないとか、多分、小島さんって諦めてこなかった人生のような気がするんですよね。

そうかもしれないですね。

−あらためて少し意地悪な質問になるんですけど、アイドルが好きだとか、アイドルオタクである、みたいなところに少し引け目とかってあるんでしょうか。仕事面や生活において。

全くないですね。ただ、アイドルオタクといっても、色んな人がいて。アイドルだけを趣味としている人もいれば、アイドルオタクしながら、サッカーチームに入っていたりとか、弁護士を目指している、なんて人もいますし。やっぱり人間的な魅力がないといけないじゃないですか。アイドル好きというのもそのひとつになると思います。そういう魅力を増やしていけたらいいなって思っていますね。

−わかりました。小島さんは、何ひとつ諦めてこなかった人だなと思いました。大学も東京出るって言って、アイドルがいるところに行くって言ってですよね。で、アイドルがいるから帰らないって。就職してもアイドルを封印するどころか前に出してやっているっていう。

どちらかというと、就職してからのほうが当然お金もあるし、アイドルに使うっていう場面が増えましたね。

−それをまるっと受けとめる、この会社の器というのか、なんというのか。

そうなんですよ。良かったです。本当に。

−ちなみに、こういうお話、採用の場面で、今後もガンガン出ますけど、大丈夫ですか。

問題ないです。

−ありがとうございます。

人間的な魅力だと思ってますので。